幻妖綺~鬼ノ待人~
「俺が、想いを告げなければ、こんなことには......。
叶うものなら、もう一度やり直したい――」
強すぎる願いは、呪いを産む。
言霊に囚われた≪酒呑童子≫は、貴女を求めて探し続ける。
幾度も出会い、幾度も失い――やがて迎えた春。
縁が深い大江山で、再び巡り逢えた貴女と重ねる穏やかな時間。
月が隠れた夜、石灯籠の灯りに浮かぶ藤が見守る中、次に姿を隠したのは......。
甘く香る藤の下、溢れる程の愛おしさを抱きながらも、告げることは許されぬ鬼の恋物語――
このシリーズはストーリーがいつも好き。
第五弾は切ないお話を鳥海さんが見事に演じて下さっていて、
あああー、もうさすがですーー!!ってなりました。
呪いに囚われたまま、何度も何度も出会いと別れを繰り返す酒呑童子の想いを想像すると、すごく切なく、悲しくなった。
でも、同時に何度別れを繰り返しても、ヒロインの幸せを求めて、出会いを繰り返す想いの強さに、感動した。
ストーリー性を大事にしたまま、シリーズが続いていってくれるとすごく嬉しい。